CASE
症例紹介
カテゴリー:
インプラント治療を含めたフルマウス治療(咬合再構成)
Before
After
主訴 | 前歯がグラグラして噛めない 痛みがある歯がたくさんある |
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診断名 | 歯根破折、C4、Per 咀嚼障害 審美障害 |
年齢・性別 | 70代・女性 |
治療期間・回数 | 2年 |
治療方法 | 補綴(被せ物)、インプラントを用いたフルマウス治療(咬合再構成) |
費用 | 約600万 |
デメリット・注意点 | 全顎咬合再構成を行うため治療期間が長い 今回の症例ではインプラントを用いるため外科処置が必要 |
備考 | できるだけ歯を残したい。絶対に義歯(入れ歯)はしたくない。という要望があったため、予知性に疑問のある歯も今回は保存、治療期間は長くなるが義歯を使用しない手順で治療を進めることとなった。 |
治療詳細
初診時口腔内
前歯の部分に歯茎の腫れがある。
奥歯の崩壊や歯根の破折により前歯部が外に開いてきている。
噛み合わせの平面の著しい乱れがある。
初診時レントゲン
多くの歯が神経を失い、大きな土台が入っている。
歯根が破折している歯を複数認める。
歯根の周りに膿が溜まっている歯を複数認める。
※失活歯(神経を失った歯)は膿んだり折れたりするリスクがある
被せ物除去時
状況の悪い歯を多く認める。
一時的な土台としての使用も困難な歯は抜歯とした。
仮の歯装着時
仮の歯を用いて咀嚼機能の回復、審美障害の改善を行った。
義歯の使用を避けるため、ゆくゆく抜歯となる歯も一旦土台として使用。
仮の歯装着時のレントゲン
歯の本数は少ないが、連結した仮の歯を使用することで咀嚼機能は維持できている。
骨の回復を図るため、膿んでいた歯は抜歯してある。
デジタル資料を用いての分析
現状の土台の状況や噛み合わせの状況をスキャンし、分析する準備をしている。
デジタルワックスアップアップを用いて治療計画を立案
技工士の方と何度もカンファレンスを行い、患者さんにとって望ましい治療ゴールを練っていく。
このデジタルワックスアップをもとにインプラントの位置や角度、被せ物の形態が決定する。
インプラント手術(奥歯)
デジタルワックスアップによって決定された位置にインプラント埋入術を施行。
骨形態の修正や骨造成手術も同時に行う。
サイナスリフト(上顎洞底挙上術)
骨の厚みがない上顎臼歯(奥歯)部に対してサイナスリフト(上顎洞底挙上術)を施行。
骨の厚みを造成することでインプラント手術が可能な環境を作っている。
インプラント手術(前歯)、抜歯即時インプラント手術
抜歯と同時にインプラント手術を行うことで、患者さんへの外科的侵襲が少ない手術としている。また外科処置の回数も少なくなるよう考慮している。
インプラントの位置はもともとの歯の位置ではなく、最終的な被せ物の形態を逆算した位置、デジタルワックスアップで計算した位置に埋入している。
プロビジョナル(精巧な仮の歯)
デジタルワックスアップで計画した形態、最終的な治療ゴールで与える予定の形態で仮の歯を作成。
問題ないか経過を診て、微修正していく。
治療終了時レントゲン
計画した位置にインプラントの埋入を終えている。
デジタルワックスアップとの比較①
おおよそ当初の計画通りに治療を終えることができている。
術前に立てた治療計画
最終ゴールイメージ
治療終了時口腔内写真
おおよそ当初の計画通りに治療を終えることができている。
審美的な歯列の獲得が行えている。
しっかりとした咬合支持の獲得が行えている。